アモルファスろう材

アモルファスろう材は、普通鋼やステンレス鋼等のような長周期の結晶構造を持たない金属箔です。Ni基のアモルファスろう材は、Ni、Cr、Fe、B、Si、Mo、P等の合金元素を広い範囲で固溶出来る為、要求される性能に応じて多種多様な合金設計が可能となります。

製品カタログダウンロード

製品のカタログはこちらからダウンロードいただけます

お問い合わせ

アモルファスろう材へのお問い合わせ

アモルファスろう材の特徴

リール写真

アモルファスろう材には下記の特徴があります。

  • 粘く、柔軟性があり、100%金属
  • 狭い温度範囲で急速に溶融する
  • ボイド少なく強固に接合する
  • 精度よく接合部材間に設置可能
  • 経済的で効率的(粉末ろう材対比)
  • 組み立て工数が低減可能
  • 環境あるいは真空炉の汚染がない
  • 打ち抜きや折り曲げ加工などが容易

ろう材使用量の低減

厚さ25~40μmの箔状なのでペースト対比使用量を50%程度まで削減でき、ろう材コスト低減に寄与します。

使用量削減率の比較(当社比)

Ni系ろう材 ろう厚さ(μm) 正味ろう材
使用量(g)
使用量
削減率(%)
BNi-15ペースト - 3.308 100
MBF67箔 38.1 2.309 30
MBF67箔 25.4 1.560 53

少ない接合面のボイド

箔ろうはペーストのようなバインダーを含まないため、接合層には、脱バインダー工程に起因するボイド(空洞)がほとんど形成されず、高い信頼性を有する接合体が得られます。

図:ステレンス鋼SUS316の接合後の断面(当社比較)

用途例

EGRクーラーEGR cooler

プレート式熱交換器Plate-Heat exchanger

メタル担体Metallic catalytic
substrate

排熱回収器Exhaust heat
recovery unit

ろう材加工例Stamped Brazing Foil

製品ラインナップ

MBF
合金
AWS & AMS
規格
公称組成
(wt %)
温度
(℃)
ろう付け温度
(℃)
密度x103
(kg/m3)
Cr Fe Si C B P Mo Ni 固相線 液相線
15   13 4.2 4.5 0.03 2.8 Bal 965 1103 1135 7.82
20 AWS
BNi-2
/AMS
4777
7 3 4.5 0.06 3.2 Bal 969 1024 1055 7.88
30 AWS
BNi-3
/AMS
4778
4.5 0.06 3.2 Bal 984 1054 1085 8.07
50 AWS BNi-5a 19 7.3 0.08 1.5 Bal 1052 1144 1170 7.7
51 AWS BNi-5b 15 7.3 0.06 1.4 Bal 1030 1126 1195 7.73
60 AWS BNi-6 0.1 11 Bal 890 890 920 8.14
62   21 <1 0.5 0.5 8 1 Bal 878 940 1020 7.74
67   25 <1 1.5 0.5 6 1.5 Bal 890 970 1020 7.7
601   16 32 1.5 0.5 6 1.5 Bal 960 1030 1060 7.57
80 AWS BNi-9 15 0.06 4 Bal 1048 1091 1120 7.94
  • 最大含有量

オンライン購入はこちら

よくある質問
Q1
箔ろう材の厚みはいくつですか?
A

25.4μm、38.1μmが標準の厚みです。一部の合金では50.8μm、76.2μmも品揃えもあります。

Q3
最低発注Lotは何kgですか?
A

30kg/Lotです。サンプル品などはご相談させてください。

Q4
納期はどのくらいかかりますか?
A

ご注文後、3~4ヶ月程度です。

Q6
箔ろう材の接合後の機械的強度はどのくらいですか?
A

ペーストろう材と同等の接合強度です。

Q7
箔ろう付け時の雰囲気について教えてください。
A

真空ろう付け又は雰囲気ろう付け(窒素、不活性ガス等)となります。

Q8
セラミックの接合はできますか?
A

当社シリーズにはセラミック接合用のろう材はございません。セラミック接合には活性金属ろう材が用いられています。

Q9
箔ろう材に使用期限はありますか?
A

金属箔のため長期間保管が可能です(バインダー等を含まない)。

Q10
ステンレスとステンレスのろう付けに使用する箔ろう材は何がよいですか?
A

銅ろう材や耐熱性および耐食性の観点からニッケル合金ろう材などが使用されています。

Q12
ろう付けと溶接の違いを教えてください。
A

母材を溶かして接合する溶接に対し、ろう付は母材をほとんど溶かさずに接合します。そのため溶接では難しい細かな部品を接合することに優れています。

Q13
箔ろう材は複雑な形状のものを接合できますか?
A

母材同士を接合するろう材が溶けて、毛細管現象で部材間の細部にまでろう材が浸透するため、複雑な形状の接合ができます。

Q14
箔ろう材の主な用途は何ですか?
A

主に金属接合用途に用いられますが、ニッケル合金ろう材は、高効率給湯器用プレート式熱交換器、各種産業用熱交換器、EGR(Exhaust Gas Recirculation)クーラー、メタル担体等に使用されています。

Q15
箔ろう材の利点は何ですか?
A

精度良く接合部材間に設置可能、組立工数の低減。

Q16
箔ろう材はペーストろう材と比べ何が優れていますか?
A

ろう材使用量の低減(ペースト対比)、ボイド少なく強固に接合。
バインダーを含まないため、環境に優しく、脱バインダー工程の省略によりCO2排出量を削減できます。

製品カタログダウンロード

製品のカタログはこちらからダウンロードいただけます

お問い合わせ

アモルファスろう材へのお問い合わせ




ABOUT US

持続可能な社会を支える高機能材料会社

売上収益

11,189億円

海外売上比率

62

全従業員数

26,496