
GOSセラミックスシンチレータ
主にX線CTなどの医療機器、分析機器、放射線を用いた非破壊検査装置、放射線漏洩検査装置などに用いられています。
当社では、高密度・高機能のGOSセラミックスシンチレータを開発いたしました。
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当社のGOSセラミックスシンチレータの特徴
- 1高感度/低残光 残光が小さく、高感度です
- 2感度均一性良好 ウエハの中央部、端部における感度が均一です
- 3X線吸収係数大 X線吸収係数が大きく、シンチレータの小型化に役立ちます。
- 4高いX線阻止能力
- 5RoHS適合
当社GOSセラミックスシンチレータと他材質の比較
Material | PROTERIAL’S Materrials (GOS) | Other Materials | Remark | ||
---|---|---|---|---|---|
LS-5 | LS-7 | CsI:Tl+ | CWO | ||
Light Output (% vs LS7) | 142 | 100 | 145 | 42 | Measurement value in our company |
Afterglow (ppm) | 150 | 17 | 1,205 | 16 | @After 5ms |
Decay time (ns) | ~ms | 3,000 | 680 | 5,000 | Literature value (ISBN 978-4-86476-245-8) |
Density (g/cm3) | 7.3 | 7.3 | 4.5 | 7.9 | Literature value (ISBN 978-4-86476-245-8) |
Peak Emission(nm) | 544 | 512 | 540 | 470 | Literature value (ISBN 978-4-86476-245-8) |
X-ray Stopping (cm-1 at 100keV) | 19 | 19 | 9.2 | 22 | Calculation value in our company |
Hygroscopicity | None | None | YES | None | Literature value (ISBN 978-4-86476-245-8) |
RoHS/Reach Material | Compliance | Compliance | Compliance | Cd | RoHS 2018 |
当社シンチレータアレイの特徴

- 1アレイの大判化による、検出器の大型化に貢献
- 2機械寸法の高精度の品質管理により、高精度の検出器への貢献
- 3超高精細ピクセルの実現により、高精細検出器の実現をサポート
- 4高精度の機械加工により、超狭GAPアレイの実現
用途
- 1医療用X線CT
- 2手荷物検査装置
- 3空港セキュリティシステム
- 4各種放射線検出器
- 5各種CT装置
シンチレータは、放射線を吸収し、それを可視光や紫外光に変換する材料です。放射線の検出や計測に使用され、医療用画像診断、放射線測定、空港等手荷物検査装置などの分野で広く活用されています。
シンチレータは次のような用途で使用されます:
- 医療用画像診断:
- X線CTやPETスキャナーなど。
- 放射線測定:
- 放射線モニタリング装置や放射能測定器。
- 粒子物理学:
- 高エネルギー粒子の検出。
- セキュリティ:
- 荷物検査や個人検査装置。
- 工業用X線CT:
- 非破壊検査技術。
シンチレータは放射線を検出するために使用される材料で、放射線が当たると光を発する特性を持っています。シンチレータの材料は多くの種類がありますが、医療用X線フラットパネル、医療用CT装置、空港等向け手荷物検査装置には、現在は一般的に下記の材料が使われています。
- 医療用フラットパネル:
- CsI、CWO(CdWO4)
- 医療用CT装置:
- GOS(Gd2O2S)、Garnet、CWO(CdWO4)
- 空港等向け手荷物検査装置:
- GOS(Gd2O2S)、Garnet、Composite GOS、CWO(CdWO4)
当社では、上記の内GOS(Gd2O2S)、Garnet、Composite GOS、に関し、それぞれの用途で量産対応可能です。
当社材料特性詳細に関しては、ダウンロード技術資料にてご確認ください。
シンチレータの検出器内での役割は、放射線(例:X線、ガンマ線、粒子線)を検出して、それを可視光や他の測定可能な光信号に変換することです。下記に具体的に説明します。
- 放射線の吸収:
- シンチレータは放射線を吸収し、そのエネルギーを内部の電子に伝えます。このプロセスは、放射線がシンチレータ材料に入射したときに起こります。
- エネルギーの変換:
- 吸収された放射線のエネルギーは、シンチレータ内の電子を励起状態にします。励起状態の電子は、元のエネルギーレベルに戻る際に光子(通常は可視光や紫外光)を放出します。これを蛍光発光と呼びます。
- 光の発生:
- 発生した光子はシンチレータ材料から放出され、これが放射線の存在を示す信号となります。この光信号は、放射線のエネルギーや位置情報を反映しています。
- 信号の検出と増幅:
- 放出された光子は、フォトダイオードなどの光検出器によって検出され電気信号に変換されます。この電気信号は、さらに増幅され、解析のために電子回路に送られます。
- データの解析:
- 検出された電気信号は、解析装置によって処理され、放射線のエネルギー、位置、強度などの情報に変換されます。この情報は、医療用画像や放射線測定のデータとして利用されます。
シンチレータの残光(afterglow)とは、放射線によって励起されたシンチレータが、放射線の照射が停止した後も光を放出し続ける現象を指します。この特性はシンチレータの時間応答特性の一部であり、具体的には以下のような特性があります:
- 残光時間:
- 残光の持続時間はシンチレータ材料によって異なり、ナノ秒からミリ秒、時には秒単位に及ぶことがあります。残光時間が短いほど、シンチレータの応答が速くなります。
- 影響:
- 残光が長いと、連続的な放射線イベントの分離が困難になるため、高速で繰り返し検出が必要なアプリケーション(例:医療用CTスキャナ等)では問題となることがあります。これは、残光が信号にノイズを加え、時間分解能を低下させるからです。
- 応用への適合性:
- シンチレータの適用分野によっては、残光が重要な選択基準となります。例えば、医療用画像診断や高速放射線検出では短い残光時間が好まれます。一方で、残光が長くても問題にならない、あるいはむしろ望ましい応用もあります。残光の特性はシンチレータの材料選定や設計において重要な要素です。また、残光の影響を補正するための信号処理技術も重要です。
シンチレータアレイとは、複数のシンチレータ素子を格子状に配置した構造を指します。これは、広い範囲の放射線検出や高解像度の画像取得を目的として使用されます。シンチレータアレイは、医療用画像診断や放射線計測などで重要な役割を果たしています。シンチレータアレイの特徴と役割は下記になります。
- 高解像度の画像取得:
- シンチレータアレイは、多数の小さなシンチレータ素子が並んでいるため、高解像度の画像を得ることができます。これにより、より詳細な構造の検出が可能になります。
- 位置分解能の向上:
- アレイ構造により、放射線の入射位置を高精度で特定できるため、位置分解能が向上します。これが、正確な位置情報の取得に役立ちます。
- 高感度:
- 微弱な放射線信号でも検出可能。
- 精度の向上:
- 放射線の入射位置を高精度で特定。
- 効率的なデータ収集:
- 広範囲を一度にカバーし、多くのデータを効率的に収集可能。
シンチレータアレイは、その高い解像度と広範囲の検出能力により、様々な分野で重要な役割を果たしています。特に医療分野では、患者の診断と治療の精度向上に大きく寄与しています。
当社が現在、供給可能なシンチレータアレイの最大サイズはおよそ80mm x 60mmです。
設備の変更等により、このサイズは変更の可能性があります。
当社が現在、供給可能なシンチレータアレイの最小ピクセルサイズはおよそ0.5mm x 0.5mmです。
設備の変更等により、このサイズは変更の可能性があります。
工業用X線CTは、工業分野で使用される非破壊検査技術の一つです。医療用のCTスキャンと同様に、物体にX線を照射し、その透過データを基にコンピュータで解析して断面画像や3D画像を生成します。これにより、物体の内部構造を詳細に観察することができます。
主な用途:
- 品質管理:
- 製品の内部欠陥(亀裂、空隙、異物混入など)を検出するために使用されます。
- 材料解析:
- 複合材料や金属の内部構造を解析し、材質や組成を評価します。
- 寸法測定:
- 精密な3Dモデルを作成し、製品の寸法を正確に測定することができます。
- 逆設計(リバースエンジニアリング):
- 既存の部品や製品の詳細な3Dモデルを作成し、新たな設計や改良に役立てます。
利点:
- 非破壊検査:
- 物体を破壊せずに内部を検査できるため、製品の信頼性を損なうことなく検査が可能です。
- 高精度:
- 微細な欠陥や構造も高精度に検出できます。
- 迅速:
- 短時間で検査結果が得られるため、効率的な品質管理が可能です。
はい、空港などの手荷物検査用のX線CTスキャナーでもシンチレータが使用されています。シンチレータは、空港の手荷物検査システムにおいて重要な役割を果たし、セキュリティの向上と効率的な検査プロセスの実現に貢献しています。
以下に、空港の手荷物検査用X線CTスキャナーにおけるシンチレータの役割とその重要性について説明します。
- X線検出:
- X線CTスキャナーは、X線が手荷物を通過する際に物体内部の密度差に応じて減衰する原理を利用しています。シンチレータは、この減衰したX線を可視光に変換するために使われます。
- 高感度:
- シンチレータは高感度であるため、少量のX線でも効率的に可視光に変換でき、微細な構造の検出が可能です。
- 迅速な応答:
- シンチレータは迅速に応答し、リアルタイムでの画像生成が可能です。これは、空港での手荷物検査において、乗客の流れを妨げずに迅速な検査を実現するために重要です。
- 高解像度画像:
- シンチレータを使用することで、高解像度の画像が得られ、手荷物内部の詳細な検査が可能です。これにより、危険物の検出精度が向上します。
- 実際の使用例:
- 空港の手荷物検査では、以下のような状況でシンチレータが使用されます。
爆発物の検出: 手荷物内に隠された爆発物や武器を検出するために、高解像度のCT画像が必要です。
密度差の解析: 食品、液体、電子機器などの異なる材料を識別し、それぞれの密度差を解析して不審物を特定します。
シンチレータ材料を選ぶ際には以下のポイントを考慮します:
- 発光効率:
- 高い光出力を持つこと。
- 残光時間:
- 応答速度が用途に適していること。
- 耐久性:
- 環境条件に耐えられること。
- コスト:
- 経済的に実現可能であること。
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