熱処理

焼入れ

  • 焼入加熱温度および冷却方法については各鋼種の標準熱処理条件をご参照ください。

合金工具鋼、炭素工具鋼

焼入加熱保持時間

肉厚(mm) ≦15 25 50 75 100 125 150 200 300
保持時間
(分)
15 25 40 50 60 65 70 80 100

高速度工具鋼

焼入加熱保持時間

加熱炉 肉厚(mm)/時間 5 10 20 30 40 50 60 70 80 90
ソルトバス 保持時間(秒) 60 90 160 240 280 350 390 420 440 495
倍数 ×12 ×9 ×8 ×8 ×7 ×7 ×6.5 ×6 ×5.5 ×5.5
注)ソルトバスは必ず予熱を行うことを前提とし、保持時間=浸漬時間とする。

焼戻し

  1. ※1本基準は500℃以上の焼戻しとし、250~500℃の焼戻しの場合T×1.5, 250℃以下の焼戻しはT×2とします。
  2. ※2高温焼戻しをする場合は最低2回、Co入り高速度鋼は少なくとも3回以上必要です。
  3. ※3高速度工具鋼の場合、一般的に600℃以上の焼戻しは靭性が低下するので避けてください。
加熱炉 ≦25 26-35 36-64 65-84 85-124 125-174 175-249 250-349 350-499
焼戻し
保持時間
(h)
1 1.5 2 3 4 5 6 7 8

焼なまし

  1. 1素材は球状化焼なましが施されているので、焼なましは不要です。
  2. 2再鍛造して使用する場合は、鍛造後球状化焼なましを実施してください。
    この際は標準熱処理条件をご参照ください。
  3. 3応力除去焼なましは冷間加工(冷間引抜、冷間圧延、その他)あるいは切削加工の応力を取り除き、軟化もしくは後の熱処理変形の軽減のために行います。
  • 加熱温度 650~700℃
  • 保持時間 1h/25mm