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「被削性に優れた冷間工具鋼『SLD®-f』の加工事例」が
型技術協会「奨励賞」を受賞


株式会社プロテリアル

 株式会社プロテリアル(旧 日立金属株式会社、以下 プロテリアル)の「被削性に優れた冷間工具鋼『SLD-f』の加工事例」が、一般社団法人 型技術協会主催の型技術協会賞において、「奨励賞」を受賞しました。贈賞式は、6月22日(木)に大田区産業プラザPiOにて催されました。

1.受賞内容

高被削性・高靭性新冷間ダイス鋼 SLD-f

対象製品:被削性に優れた冷間工具鋼「SLD-f」の加工事例

受賞内容:型技術協会主催 型技術協会賞「奨励賞」

受賞者:株式会社プロテリアル 特殊鋼事業部 植木 道男

2.製品概要

奨励賞 受賞者(中央)および主催関係者 於 贈賞式

自動車骨格部品(プレス部品)においては衝突安全性の向上や軽量化のため、高張力鋼板(ハイテン鋼板)の適用拡大が進んでいます。使用されるハイテン鋼板は、より高強度・高硬度化していることから、加工時に金型へ与えるダメージが深刻な問題となっています。また、サプライチェーン全体のリードタイム短縮が求められる中、開発・生産における準備期間の短縮化へのニーズも高まっています。SLD-fは、ベラーグ※1を生成させやすい成分構成と、炭化物の微細化・低減によって、冷間ダイス鋼として一般的なSKD11の標準切削条件の約3.5倍の高効率被削性※2を実現しており、お客様での切削加工速度の向上および金型加工時間の短縮に貢献します。また、高い靭性を持ち合わせているため、金型として使用される際の耐久性や耐チッピング性にも優れています。さらに、高温焼戻しを施す場合でも安定した硬さが得られ、PVD処理※3時の寸法変化の抑制にも有効です。
プロテリアルは、新材料開発に注力するとともに、お客様の課題を解決するソリューション技術に磨きをかけ、自動車向けをはじめとした高品質化ニーズに応じた金型業界の変革に対し、提案をし続けていきます。

以上

【お客様からのお問い合わせ】
株式会社プロテリアル 特殊鋼事業部 工具鋼部 担当 扇原 TEL 080-1556-8497

【報道機関からのお問い合わせ】
株式会社プロテリアル コミュニケーション部 担当 車谷 TEL 080-2108-0159

  1. ※1切削中に工具のすくい面に形成される酸化物系溶着物。ベラーグ形成で潤滑効果が得られ、工具の摩耗低減につながる。
  2. ※22021年8月19日 日立金属株式会社「SLD-f」ニュースリリースより
    https://www.proterial.com/press/backnumber/2021/n0819.html
  3. ※3Physical Vapor Deposition(物理蒸着)の略。表面改質技術のひとつで金属材料にセラミックスの薄膜を生成させる加工技術。
    薄膜により材料の耐摩耗性、耐かじり性、滑り性向上、耐溶着性、耐熱性、耐食性など、さまざまな特性が得られる。