Waupaca Foundry Holdings, Inc.の
株式の取得(子会社化)に関するお知らせ
2014年8月19日
日立金属株式会社
当社は、このたび、鉄鋳物事業の抜本的強化とグローバルな中長期的成長を目的として、北米市場にお いて輸送機向け鉄鋳物事業を展開するWaupaca Foundry, Inc.(本社:米国ウィスコンシン州、以下 「Waupaca 社」)の全株式を保有するWaupaca Foundry Holdings, Inc.(本社:米国デラウェア州、以 下「Waupaca HD 社」)の全株式を取得し子会社化することで、KPS Capital Partners, LP(本社:米国 ニューヨーク州、以下「KPS 社」)と合意し、平成26 年8月19 日付でKPS 社が支配及び運営するファ ンドが保有するWF Global II B.V.との間で株式譲渡契約を締結いたしましたので、以下のとおりお知ら せいたします。
1.株式取得の理由
当社は、持続的な発展の実現に向け、グローバル市場における成長をめざしています。現在推進中の 中期経営計画において、グローバル市場における顧客基盤の強化・拡大およびグローバル生産・販売体制の構築を進めています。
鉄鋳物事業は、自動車用を中心として長年にわたり培ってきた当社主力事業であり、その中でも高級 ダクタイル鋳鉄製品は、日本・韓国・米国において生産拠点を展開、2014年4月にはインドの自動車用 鉄鋳物製造会社を子会社化するなど、グローバル供給体制の強化を進めてきました。しかしながら、さ らなる成長を実現していくためには、事業領域を拡げ、グローバル市場において圧倒的競争力のある事 業基盤を構築してくことが必要となっていました。
Waupaca 社は、米国ウィスコンシン州を本拠地とし、米国に6工場を有する世界最大の鉄鋳物サプ ライヤーです。北米市場において輸送機向け鉄鋳物事業を展開しており、自動車用ブレーキ部品を中心 に、産業機械や農業機械、建設機械等、幅広い分野に製品を供給しています。優れた生産技術・生産管 理の下、鉄鋳物における世界最大の生産規模を機動的に運営しており、北米における圧倒的な市場シェ アを誇っています。また、長年にわたる安定した供給実績によって、強固な顧客基盤を築いており、同 社の競争力の源泉となっています。世界の輸送機向け鉄鋳物市場は、新興国での自動車需要に牽引され 継続的に拡大することが予測されており、実績に裏打ちされた高い競争力を有するWaupaca 社は、今 後も安定的に成長することが見込まれています。
このような状況のもと、当社鉄鋳物事業において中長期な成長を実現していくためには、Waupaca 社が有する圧倒的な生産規模および事業領域、顧客基盤を取り込み、グローバル市場での競争優位性を確保できる事業基盤を獲得することが不可欠との判断に至りました。
当社は、本買収により、当社が志向してきた高付加価値ニッチゾーンと、Waupaca 社の競争力ある 多量生産ゾーンを有する、世界最大の鉄鋳物サプライヤーとして事業領域を拡大、強固な基盤のもと、 事業を展開してまいります。
今後も、自動車をはじめとする輸送機分野において幅広い事業展開を進め、市場やお客様が期待する 新たな製品やサービス・ソリューションを提供することで、顧客基盤の強化・拡大を図り、グローバル 市場での持続的成長をめざします。
2.異動する子会社の概要
(1) 名称 | Waupaca Foundry Holdings, Inc. | ||
---|---|---|---|
(2) 所在地 | 615 South DuPont Highway, Dover, Delaware 19901 | ||
(3) 代表者の役職・氏名 | President Gary Gigante | ||
(4) 事業内容 | 100%子会社であるWaupaca Foundry, Inc.の株式を保有することに より、当該会社の事業活動を支配、管理する業務 | ||
(5) 資本金 | 1米ドル | ||
(6) 設立年月日 | 平成24 年5月8日 | ||
(7) 大株主及び持株比率 | WF Global II B.V. 100% | ||
(8) 日立金属と当該会社 との間の関係 | 当社と当該会社との間には、記載すべき資本関係、人的関係、 取引関係はありません。 | ||
(単位:百万米ドル)(9) 当該会社の最近3年間の連結経営成績及び連結財政状態 | |||
決算期 | 平成23 年9月期 | 平成24 年9月期 | 平成25 年9月期 |
連結純資産 | —— | 212 | △52 |
連結総資産 | —— | 915 | 899 |
1 株当たり連結純資産 | —— | 2.12 | △0.52 |
連結売上高 | —— | 1,731 | 1,735 |
連結営業利益 | —— | 72 | 127 |
連結当期純利益 | —— | 47 | 60 |
1株当たり連結当期純利益 | —— | 0.47 | 0.60 |
1 株当たり配当金 | —— | 0.55 | 3.25 |
(1) 名称 | Waupaca Foundry, Inc. |
---|---|
(2) 所在地 | 1955 Brunner Drive, Waupaca, Wisconsin |
(3) 代表者の役職・氏名 | Chief Executive Officer Gary Gigante |
(4) 事業内容 | 輸送機向け鉄鋳物の開発・製造・販売 |
(5) 資本金 | 0米ドル |
(6) 設立年月日 | 昭和30年(1955 年) 5月4日 |
(7) 大株主及び持株比率 | Waupaca Foundry Holdings, Inc. 100% |
(8) 日立金属と当該会社 との間の関係 | 当社と当該会社との間には、記載すべき資本関係、人的関係、 取引関係はありません。 |
(9) 当該会社の連結経営成績及び連結財政状態 | Waupaca 社はWF Global II B.V.による買収後ThyssenKrupp Waupaca, Inc.から法人名を変更した企業であり、経営成績及び財政 状態については上記Waupaca 社の全株式を保有するWaupaca HD 社の欄に記載の数値を参照ください。 |
3.本件取得の概要
当社は、本買収のため、買収目的子会社(以下「SPC」)を米国デラウェア州に設立します。Waupaca HD 社株式の取得の対価は、当該SPC を通じて現保有者であるKPS 社が支配及び運営するファンドが保有するWF Global II B.V.に支払われます。米国法に則り、Waupaca HD 社とSPC との合併を行い ます。本件取引における株式の取得価格は、1,300 百万米ドルから株式取得の実行(クロージング)時 における譲渡契約に定める価格調整を実施した金額となる予定です。
4.取得株式数,取得価額及び取得前後の所有株式の状況
(1) 異動前の所有株式数 | 0株 (議決権の数:0個) (議決権所有割合:0.0%) |
---|---|
(2) 取得株式数 | 100 株 (議決権の数:100 個) |
(3) 取得価額 | Waupaca Foundry Holdings, Inc.の普通株式 1,300 百万米ドル アドバイザリー費用等(概算額) 14 百万米ドル 合計(概算額) 1,314 百万米ドル |
(4) 異動後の所有株式 | 100 株 (議決権の数:100 個) (議決権所有割合:100.0%) |
5.取得の相手方の概要
(1) 名称 | WF Global II B.V. |
---|---|
(2) 所在地 | Prins Bernhardplein 200, 1097 JB, Amsterdam, The Netherlands |
(3) 代表者の役職・氏名 | Representative of Director David Shapiro |
(4) 事業内容 | KPS 社がWaupaca 社に投資を行うために設立した会社 |
(5) 設立年月日 | 平成24年6月22日 |
(6) 大株主及び持株比率 | WF Global I B.V. 100% (KPS 社が支配・運営するファンド通じて保有) |
(7) 当社と当該会社との関係 | 当社と当該会社との間には、記載すべき資本関係、人的関係、 取引関係はありません。 |
(1) 名称 | KPS Capital Partners, LP |
---|---|
(2) 所在地 | 485 Lexington Avenue, 31st Floor, New York, NY 10017 |
(3) 代表者の役職・氏名 | Member of its general partner, KPS Capital Partners, LLC, David Shapiro |
(4) 事業内容 | プライベート・エクイティ投資ファンド |
(5) 設立年月日 | 平成18 年12 月22 日 |
(6) 当社と当該 ファンドとの関係 | 当社と当該会社との間には、記載すべき資本関係、人的関係、 取引関係はありません。 |
6.日程
(1) 取締役会決議日 | 平成26 年7月29 日 |
---|---|
(2) 契約締結日 | 平成26 年8月19 日 |
(3) クロージング | 平成26 年10 月(予定) |
当社は、平成26 年7月29 日開催の取締役会において、Waupaca HD 社株式のオークション方式で の譲渡に係る入札に参加すること(当該入札に際し当社が提案する買収価格等の取引条件を含む。)、 入札を通過した場合には、KPS 社と取引内容の詳細を交渉し株式譲渡契約を締結する権限を代表執行 役に委任すること等を決議し、KPS 社との交渉を進めてまりいました。今般、KPS 社と株式譲渡契 約の内容について合意に至ったことから、平成26 年8月19 日、上記取締役会の授権に基づく代表執 行役の決定により、株式譲渡契約を締結いたしました。
(注)本件取引の実行には米国における競争法に関する手続きの完了が必要になります。
7.今後の見通し
本件取得に伴う当社の平成27 年3月期の連結業績への影響につきましては、今後精査し、第2四半 期(累計)決算発表時に公表する予定です。
連結売上高 | 連結営業利益 | 連結経常利益 | 連結当期純利益 | |
---|---|---|---|---|
当期連結業績予想 (平成27 年3月期) |
910,000 | 68,000 | 65,000 | 42,000 |
前期連結実績 (平成26 年3月期) |
807,952 | 59,536 | 60,898 | 39,417 |
以 上
【本件に関するお問い合わせ先】 日立金属株式会社 コミュニケーション室 TEL 03-5765-4075