製品

アモルファス合金「MaDC-A®」のライフサイクルアセスメント(LCA)レポートを発行

2024年10月30日
株式会社プロテリアル

 株式会社プロテリアル(以下、プロテリアル)は、変圧器のコア材料であるアモルファス合金「MaDC-A®」のライフサイクルアセスメント(以下、LCA)を実施し、LCAレポートを発行しました。

 本レポートの発行をアモルファス変圧器の普及につなげ、脱炭素社会実現への貢献を図ってまいります。

1.背景

 プロテリアルは、電磁鋼板など従来の変圧器用コア材料に比べ、変圧器の待機電力を約1/3に削減できるアモルファス合金「Metglas」を2003年から提供しています。変圧器のコア材料として当社のアモルファス合金を採用いただくことにより、電磁鋼板をコア材料とする変圧器と比較して、年間約5万トンのCO2排出量の削減※1に貢献することを目標としています。2020年3月には、変圧器のさらなる高効率化に寄与する新たなアモルファス合金「MaDC-A®」を開発し各国のお客さまに展開しており、CO2排出量の削減につながるこの新材料への関心が非常に高くなっています。

 お客さまが、CO2排出量削減の観点から材料を正しく選択するためには、その材料のLCAの結果が重要になります。また、お客様からMaDC-A®についてのLCAレポートの要望が寄せられていたことから、今般、LCAを実施しレポートを発行しました。

2.概要

 プロテリアルは、変圧器のコア材料であるアモルファス合金「MaDC-A®」の原材料調達、製造、輸送、廃棄物処理に至るまでのLCAを実施し、第三者のLCA専門家による報告書レビューを経て、LCAレポートとして発行しました。これはプロテリアルとして初めての取り組みです。

 お客さまが生産するアモルファス変圧器のLCAの根拠資料として使用されることで、アモルファス変圧器のライフサイクルにおけるCO2排出量を算出することが可能になります。また電磁鋼板をコア材料とする変圧器と比較した、アモルファス変圧器のライフサイクルにおけるCO2排出量の低減量も算出が可能になります。

 プロテリアルは、LCAレポートにより、アモルファス合金「MaDC-A®」とそれを使用したアモルファス変圧器の優れた性能を、お客さまをはじめとするステークホルダーにより正確にご理解いただき、アモルファス変圧器の普及と脱炭素社会実現への貢献を進めてまいります。

3.LCAレポート※2より

 対象製品1kgあたりのGHG 排出量は3.10kg-CO2eと算定されました。ライフサイクル段階別では、原材料調達段階が2.36kg-CO2eとなり、ライフサイクル全体に占める割合は76.2%となり、約3/4を占める結果となりました。プロセス別では、原材料調達段階に計上される原材料の製造に係る負荷が全体の72.3%を占めており、次に、生産段階に計上されるエネルギーの消費に係る負荷が23.1%となり、この2つで全体の95%以上を占める結果となりました。

以上

  1. ※11年間の出荷量から推定される新たに生産されたアモルファス変圧器が削減するCO2の量。数値は、製品出荷量およびインド規格に基づく変圧器の損失の差をもとに算出。CO2排出係数はIEA CO2 emissions from fuel combustion(2017 world)を使用。
  2. ※2LCAレポート「磁区制御型Fe基アモルファス合金【MaDC-A®】」(PDFファイル)をご希望の方は以下のWebお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

【報道機関からのお問い合わせ】
コミュニケーション部 担当 南 TEL 090-1043-4934

MaDC-A、Metglasは、株式会社プロテリアルまたはそのグループ会社の登録商標または商標です。