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日刀保たたら村下に(株)プロテリアル安来製作所の堀尾 薫が就任

2024年7月24日
株式会社プロテリアル

 公益財団法人日本美術刀剣保存協会 日刀保たたらの村下(むらげ、たたら操業の長)に株式会社プロテリアル安来製作所(本社:島根県安来市、代表取締役社長 岸上 一郎、株式会社プロテリアル100%出資)の堀尾 薫(ほりお かおる)が2024年7月18日付で就任しました。

 プロテリアルは、主要工場の安来工場の源流であるたたら製鉄の技術と文化を継承していくために、公益財団法人 日本美術刀剣保存協会(以下、「日刀保」)が主催する日刀保たたらの操業を1977年(当時は日立金属株式会社)から支援しています。この日刀保たたらの村下に株式会社プロテリアル安来製作所の堀尾 薫が 2024年7月18日付で就任しました。

 堀尾 薫は、1989年に株式会社ワイエスエスサービス(現 株式会社プロテリアル安来製作所)に入社しました。1993年には日刀保たたらの操業の場でもある同社の鳥上木炭銑工場の勤務となり、日刀保たたらのたたら操業実地研修会初級養成員となりました。それ以来、村下であった故 木原 明 氏に師事しながら、たたら操業に携わってきました。2014年には村下代行に就任し、たたら操業の知識と経験を深めてきましたが、このたび、日刀保による委嘱を受け村下に就任したものです。さらに、文化庁により選定保存技術「玉鋼製造(たたら吹き)」保持者としても認定される予定です。堀尾 薫が日刀保たたらの村下に就任したことで、今後ともプロテリアルはたたらの技術と文化が引き継がれていくよう支援を続けてまいります。

【堀尾 薫 コメント】
 伝統ある日刀保たららの村下として委嘱を受け、大変身の引き締まる思いであります。故 木原村下をはじめ歴代の先輩方に負けずとも劣らぬよう、浅学非才ではありますが、精進してしっかり務めて参ります。たたら操業では、村下が原材料を吟味し、調達を万全にすること、そして、その操業手腕の如何により玉鋼の品質が決まります。たたら操業を通じて、村下養成員と共に、気力・体力、最後は責務を全うする精神力を養い、伝統の技能を継承して参ります。

写真:日刀保たたらを操業する堀尾 薫

 【「たたら」とは】
 「たたら」とは、砂鉄と木炭を材料とした日本古来の製鉄法です。「たたら」操業による生産品を「玉鋼(たまはがね)」と呼び、日本刀の材料として欠くことのできないものです。また、「玉鋼製造(たたら吹き)」は文化庁が文化財保護法に基づき定める選定保存技術(文化財の保存技術のうち、保存の措置を講ずる必要があるとされたもの)です。
 現在、ヤスキハガネ®を生産するプロテリアル安来工場の源流でもあり、「たたら」の技術と精神はヤスキハガネとして発展・継承されています。

以上

  • 日刀保たたらは公益財団法人日本美術刀剣保存協会の主管事業です。
  • ヤスキハガネは、株式会社プロテリアルの登録商標です。