近代化の途上にあった日本が、工業品のほとんどを輸入に頼っていた時期、可鍛鋳鉄の製造技術を取得した鮎川義介が、日立金属の前身である戸畑鋳物を設立。1912年に「ひょうたん印」のマレブル（黒心可鍛鋳鉄）管継手の生産を開始した。その後、造船用品、鉄道用品、紡績機用品など生産品目を増やし、製品の優秀性が認められ、順調に受注を増やした。それと並行して鉄鋼圧延用ロールを生産する帝国鋳物、管継手を生産する木津川製作所、鋼を生産する安来製鋼所を合併し、業容を多様化させた。

戸畑鋳物が、事業分野を重工業全般にさらに拡大する中で社名を変更。

戸畑鋳物をルーツに持つ戸畑・深川・桑名・若松・安来の5工場を含む日立製作所鉄鋼部門が分離独立し、日立金属工業設立。

日立グループにおいて電線・ケーブル事業を行う日立電線と2013年に合併。低炭素社会の実現に向けた社会の動きが加速する中、自動車、エレクトロニクス、産業インフラの各分野で技術・販売面のシナジーを創出。

日立金属工業から日立金属に社名変更。独創的なモノづくりと積極的なM&Aによって変化を繰り返しながら、世界でも屈指の材料メーカーへ成長。

自動車やエレクトロニクス製品などのノイズ対策で需要が高まる軟磁性材料事業強化のため、1995年に日立フェライトを吸収合併。

ネオジム磁石の生産体制強化と、原材料から製品に至るマテリアルフローの最適化を目的に、三徳を子会社化。

米国Honeywell InternationalのMetglas™（アモルファス金属材料）部門を買収。小型軽量化・省エネルギー・電磁波ノイズ対策など、エレクトロニクス分野で需要が拡大する軟磁性材料事業を強化。

日立金属の磁石部門と住友特殊金属を統合して設立され、自動車電装用や家電用のモーターに広く使われる高性能ネオジム磁石やフェライト磁石を生産。自動車用モーターなどに需要拡大が見込まれる中、磁性材料事業を一体化することでシナジー効果を高めるため、2007年に合併。

航空機・エネルギーなど基幹産業でのグローバルな成長に向けて、航空機部材の豊富な実績と技術力を持つMMCスーパーアロイを子会社化。2018年４月に日立金属桶川工場発足。