情報システム本部は、社内のIT管理業務を担う部署です。そのなかでも運用開発部は、財務・販売・調達・人事など全社横断の管理系システムを扱う全社システム開発グループと、生産管理を中心とした工場運営に必要な業務システムを扱う事業系第1・第2システム開発グループに分かれています。

私は全社システム開発グループに所属し、企業運営に欠かせないシステムの開発・運用保守に携わっています。担当しているシステムは構築後の使用期間が長く、グループ全体で1万人以上の方が利用します。さまざまな部門の方から日常的に発生する問い合わせの対応や改善要望を受け、優先順位をつけながら対応しています。また、企業の発展に欠かせないDX化にも取り組んでおり、業務改善を目的としたシステム要件定義～設計～開発～テスト～稼働にも携わっています。管理系のシステムは部署を問わず利用されるため、さまざまな部署から要望が上がってきます。すべてを拾いあげるのではなく、全体最適の観点を大切にしながら、各部署と連携し仕様を決めていきます。

開発にあたっては、手段を目的化しないことを心がけています。IT技術は日々進化しており、システムエンジニアとしては「こんな技術を取り入れたい」と、さまざまな手段を用いた開発にトライしたい気持ちに駆られることもあります。しかしユーザー目線に立ち、本当に必要な機能は何かを第一に考え開発の目的を設定し、取り入れたい技術が目的化しないように心がけています。例えば、あるアプリケーションが使いづらいので改善して欲しいという要望に対して、なぜ使いづらいのか、デザイン的に見づらいのか機能的に使いづらいのかをヒアリングし、本当に必要な機能は何か、目的に立ち返ることを意識しています。

また、システムは開発して終わりではなく、その後多くの方が長く利用していきます。自分が開発後の保守運用に携わらなくても、同僚が改善しやすい、運用しやすいような分かりやすい設計を心がけています。

最新技術を用いて
現場の課題を解決していきたい

現在、情報システム本部内のDX推進プロジェクトに関わっています。AIやクラウドなどの最新の技術を活用し、事務作業の効率化をめざしています。ユーザーとの距離が近く、すぐにフィードバックや意見をいただけるので、メーカーのシステムエンジニアとして働く醍醐味を日々実感しています。

今後自分のキャリアに必要なのは、幅を広げていくことです。具体的には管理系システム以外にも、販売系システムや工場系システムにも関わっていきたいと考えています。当社はさまざまな製品を製造しており、営業拠点や工場によってシステムに求める要件が異なり、システムの標準化が難しいという課題があります。管理系システムの開発に携わった経験で得た俯瞰力を活かし、より良いシステムを開発していきたいです。また、最先端の技術にもアンテナを張り、取り入れることで現場の課題を解決するようなシステムにもチャレンジしていきたいです。