チルドタワーの特長

密閉式冷却塔で大きな省エネ

理由1:非常に短いチラーの稼働時間(チラー単独システムに対して)

独自設計の密閉式冷却塔で設定温度まで冷やすことが可能な期間はチラーは稼働せず、冷塔のみで冷水を供給するため、使用電力量が非常に少くなる。

[図]東京地方の年間湿球温度と圧縮機稼動状況

この冷水使用条件においては、冬期を含む平均236日間は内蔵冷却塔のみにより20℃の冷水を供給し、それ以外の129日間は補助的に内蔵チラーを稼働させハイブリッド運転します。このフリークーリングの期間が長いほどより高い省エネ性につながります。チルドタワーはこのフリークーリング期間ができるだけ長くなるよう独自設計しております。

また、チルドタワーは小型チラーを複数台搭載しているため、ハイブリッド運転期におけるチラー稼働率は57%、年間を通してみるとチラー稼働率は約20%になり、これはチラーの長寿命化に貢献します。

理由2:チルドタワーの内蔵チラーの高い冷凍効率(機器単体COP)

水冷却器の中間温度専用設計により冷媒蒸発温度を高くし、冷媒用蒸発式凝縮器により冷媒凝縮温度を低くすることで冷凍効率を高めています。

[図]チルドタワーの高効率な蒸発式凝縮器と中間温度専用設計の熱交換器

理由3:高効率な独自密閉式冷却塔を採用

下記温度条件の冷水を供給できる期間を、一般的な密閉式冷却塔とチルドタワーの内蔵冷却塔で比較すると、チルドタワーの内蔵冷却塔では229日間(HICS-1002W1)に対し、密閉式冷却塔では158日間となります。つまり、チルドタワーの内蔵冷却塔の冷却能力は、一般的な密閉式冷却塔に対して高効率であると言えます。

条件

密閉式冷却塔の水量比 1.0
HICS-1002W1の水量比 1.0
冷水入口温度 25℃
冷水出口温度 20℃
冷水流量 60m3/h
東京地方でのフリークーリング温度を比較

水量比1.0(標準水量)でフリークーリングによる冷却能力を比較した場合、チルドタワーの内蔵密閉式冷却塔は一般的な密閉式冷却塔に比べ71日間長く20℃冷水をフリークーリング機構で供給することができます。

[図]チルドタワーの冷却塔部の冷却能力

理由4:搬送動力を大きく低減

チルドタワーは、負荷側からの戻り冷水を要求温度に冷やし、直接負荷側へ送水することができるため、冷却水ポンプ、冷水ポンプを省略し、循環ポンプのみでシステムを設計することが可能です。

例えば、5.5kW冷却水ポンプと冷水ポンプを使用する場合、それらポンプが年中稼働すると年間約100万円(電気料金単価による)以上の電気代がかかります。

水冷チラーシステム
[図]水冷チラーシステムの場合
チルドタワーシステム
[図]チルドタワーシステムの場合